地域貢献は私の本懐である②
私は田舎でしか働いたことがないので、田舎にでもあるような特養、老健、有料老人ホーム(有料)、グループホーム(グルホ)くらいしか馴染みがなかった。サ高住(特定がつくものもあったり)、小多機や看多機、定期巡回といったものは函館に来て初めて接するものだった。ショートステイ単体の施設があるのも驚きだった。またこの施設には看護師が常駐しているため、形式上は訪問看護師なのだが、彼らを病棟看護師のように思い込んでしまうきらいがあった。この施設の仕組みを理解するのに少々時間がかかり、施設のスタッフの方々には多々ご迷惑をおかけしたことと思う。
この5名の方以外にも重い病気の方を一緒に観ていたため、5名の方をお看取りした時点でこれまでの振り返り(デスカンファと呼んだりする)を開くことにした。この施設にはホスピス病棟で働いてきた看護師が複数おり、病院と比べて施設でやれることは限りがあるが、病院のように十二分なケアができていないのではないかと彼らも葛藤を抱えていることを知った。十二分ではないかもしれないが、十分なケアをしていただいたと私は彼らに感謝している。医療用麻薬も高容量にならず、鎮静をかけて寝かせることもほとんどなかった。何よりお看取り後、ご家族に大変感謝していただいた。また、この施設でもたくさんの職種が働いているが、多職種が集まって振り返りをする機会はあまり無いのかなと感じた。多職種間でこれまでの想いをぶつけ合う姿を拝見し、率直に想いを吐き出す機会も必要なのかなと感じた。この振り返りを通して、私も彼らから多くのことを学んだ。この5名のお看取り後、さらに重い病気の方を一緒にお看取りすることになるのだが、そのお看取りにさいには彼らの意見が大変参考になった。
5名の方々の人生に微力ながら関わらせていただき、この施設には改めて感謝申し上げたい。そして一緒にお看取りをさせていただいたことで、この施設のスキルアップに少しでも貢献できたのだとしたら大変嬉しく思う。地域の施設の要請に応えることは一種の地域貢献と言える。地域医療を志向する者として、地域に貢献できることは誠に本懐なのである…

